糞ジャケで巡るThe Fall

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1/21現在、いよいよ新譜リリースの気配がたちこめてきたThe Fall。

間も無くリリースされるだろうと噂される新譜はどうも先にオフィシャルサイトで発表されているTシャツの柄を見る限り(下画像)、ジャケもおしゃれというか、あ、ちゃんとした人がやってるな、という感じのものになりそうなのですが、それがうれしいかうれしくないかと言われると少し物足りなさを感じてしまうのがファンのかなしいところ。というのもThe Fallは特に近年その出す音源の糞ジャケさ加減でポイントを稼いでいた感があり、そういう年に一度の風物詩的なThe Fallの新譜ジャケが見れなくなると思うと少し寂しいのです。

 

ということで新譜リリースが近い(?)ことを記念して、これまでのThe Fallのリリースしてきたアルバムの中で、特に糞ジャケすぎるだろ、と思うものを振り返り、新作に備えたいと思います。

 

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The Fallは最初からひどいジャケットを出すバンドではありませんでした。
80年リリースの3rd『Grotesque』などは見ようによっては確かに糞ジャケと言っていいポンコツなイラストが描かれてはいますし、これを糞ジャケという方はおられるかと思いますが、これはこれで当時の空気感を反映しているようで普通にカッコいいというか、中の音を体現している優れたジャケットなんではないかと思います。なんというか糞ジャケというのはこういうのじゃない、デザインとかのチャチな違いではない、もっと本質的なところで「何も言えねえ」とう感じになるもののことだと思います。

 

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同様に『Perverted By Language』(1983)とか『Bend Sinister』(1986)あたりも見ようによっては糞ジャケとは言えなくはないかもしれませんが、個人的な基準ではこれらのジャケットも糞だとは思いません。少なくともアーティストが音楽を聴いてちゃんと作ってるな、という感じが漂っていればそれは糞ジャケとは言えないと思います。

 

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Mark E Smithおじいちゃんの自伝によれば本人はバンド初のメンバー写真がジャケとなった『The Light User Syndrome』(1996)が「俺が糞ジジイに写ってる」「後ろのメンバーがアホヅラすぎて見ていられない」などの理由で非常にお気に召しておられないご様子ですが、ファンからすればこれも全然アリ、むしろアルバムの空辣な雰囲気を見事に表した、非常に素晴らしいジャケットだと思います。

 

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1991年の『Shift Work』あたりからフランス人アーティスト(糞ジャケクリエイター)のPascal Le Gras氏とMES氏の交流も始まり彼の手がけるジャケットも増え、いよいよ糞ジャケ黄金期の到来か、と予感させますが、それでもまだ80年代末から00年代にかけての間は、シングル『There’s A Ghost In My House』(1987)とか、ちょっとこれは・・という作品はあったりするものの、全体的にそこまで糞ジャケらしい糞ジャケはないと思います。(後からきたのが破壊的すぎてこの頃の糞ジャケがかすんでる、とも言える)

 

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それでも『Archive Series』(1997)なんかはなかなかの糞ジャケ。

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問題は00年代に入ってからです。

まずはこれ、2007年のオリジナルアルバム、『Reformation Post TLC』。

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このジャケはまだ許せます。が、このアルバムのしばらく後に出たライブ盤のジャケットが問題。

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同じ!!
やばいです。別々のところから拾った画像なので色味に違いがありますが、実際のCDの印刷は全く同じ。しかも字体まで変えないという。実際このアルバムのツアーのライブ盤なので、このジャケットは正しいといえば正しいのですが、同時にハマースミス・パレスというクラッシュの歌にもなったライブハウスの最終営業日の録音という歴史的にも貴重な音源(たぶん)です。こういう音源をこんなジャケットで出すあたり、やっぱりThe Fallきてるなーと感じます。

 

 

そしてこの「ジャケット同じじゃねーか!」パターンは1つだけでありません。2003年にリリースされたこちらのコンピ。

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そして数年後、上のコンピを出したのと全く関係ない(系列か?)アメリカのレコード会社からリリースされたコンピ。

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何の躊躇なく同じ!!!あと今このブログ書いてて気づいたけど、実は画像の左右反転という涙ぐましい努力をしている!泣ける!糞!糞ジャケ!!
で、上のコンピはVol.2、3と続いていくのですが、どれもなかなか褒める言葉の見つからないひどい内容。そんなコンピのシリーズをリリースしたレーベルがSecret Recordsで、これもなかなかの糞ジャケ生産レーベルです。そんなSecret Recordsの手がけたコンピ、ライブ盤のジャケットがこちら。

 

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一見綺麗に見えるけど手抜き!!
実際ライナーとかは丁寧に作ってるレーベルなので、最低ではないのですが、上の『White Lightning』と『Yarbles』、一見同じデザイナーさん使ってる(じゃなかったら◯してくれ)のにシリーズでもなんでもなく、リリースも数年間隔空いてる全く関係ない音源という謎仕様。しかも後者に至っては同時発売されたライブ盤CDの”抜粋”、という中身も本格的な謎仕様。

最後のアルバムに到っては文字入力してフォントのサイズを大きくしただけ。収録曲も10曲程度のipodのシャッフル再生程度の寄せ集めベスト?でかなりきています。

 
そんなSecret Recordsをはるかに凌駕する糞ジャケ生産レーベル(まだ上がある)がOzit Records。ここは本当に糞です。
2013年リリースのライブ盤、『Live In San Francisco』はまだ許せる絵面。(内容は2003年頃のライブ)

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まあこれもギリといえばギリの、この画像のどこがThe Fallと関係あるんだ?という感じのノリですが、よりヒドいのが昨年のレコードストアデイにリリースされた『Bingo Masters At The Witch Trials』。

 

 

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いくらなんでも糞すぎるだろ!!!!
しかもこのジャケ、フリー素材をコラしただけのめちゃくちゃ簡素なもの(下記画像参照)。

左下はMES氏直筆のメッセージですが、たぶんどこかのゴミ箱から拾ってきた紙でしょう。このアルバムがレーベルの目下最新作なので、同時にThe Fallの糞ジャケとしても最高傑作というか、これ以上は切に出て欲しくないと願うばかりの1枚になっています。

Fall OnlineのForumでも「Tragic」とか「ひどすぎて目を瞑り、いくらなんでも自分の錯覚だと思って目を開けたら更にヒドかった。」など非難轟々。さらにもともとレコード限定で売ったくせにちゃっかり後日CDも出しています。さすがにこのCDはまだ買っていません。(レコード棚をそっと振り返りながら)

 

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しかしながら上のSecret RecordsとOzit Recordsはともに再発専門レーベルなので、もともとが「こいつらなら何出しても買うやろ、まじおもろいわ。」という根性でファン相手に商売をしている殿様レーベル。

だからこちらも恥を忍んで買う以上、ジャケットはどんなのでもいいといえばいい(覚悟の上)のですが、最近のThe Fallはオリジナルアルバムでもかなりきわどいアートワークを採用しています。

2011年のErsarz GB。

 

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かなりヒドい!!!

しかもCDはブックレットなくて上のジャケが印刷されたヒラヒラの紙が一枚入ってるだけです。

しかしこのアルバム、実はリリース前は下の画像がジャケットとして発表されていました。

 

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こっちでよかっただろ!!
HMVで新譜を予約し、ジャケットを見て今回はおしゃれだなーと思ったらスパーンと変わって、しかも意味不明な風に変わって、これがThe Fallか・・と思ったのはいい思い出です。

 

そして上で少し触れたPascal Le Gras氏。この人もThe Fallの専属デザイナーみたいになって多くの音源のアートワークを担当しているのですが、なんというかすべてがスカム。2004年リリースのコンピ『Interim』とかかなりスレスレ、な感じでやばいです。

 

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The FallではなくMark E SmithとEd Blaneyの共演盤もジャケを担当していて、これもかなりきています。

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せめて写真はピンぼけやめろ!

 

そして目下最新アルバム『Sub-Lingual Tablet』(2015)と昨年リリースされた最新EP『Wise Ol’ Man』。

 

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『Sub-Lingual Tablet』の方はやばい感じ隠せてない風ですが、Wise Ol’ Manのジャケットは普通にカッコいいと言っても良く、どちらもかなりまともな印象です。

Wise Ol’ Manのジャケイラストは『Grotesque』と同じ、Mark E Smithのお姉様が担当。モデルはギターのPete Greenwayにも見えますが、いずれにせよ糞ジャケではないでしょう。

 

The Fallの糞ジャケ、ざっと書いてもまだまだ収まりきらないだけあります。

スカムさが味になってるものもあり、麻痺したファン脳が勝手にいいジャケと思ってるものもあるでしょう。

いよいよ出る新譜、果たしてジャケットは糞なのかそうじゃないのか、そういうところに注目して待ってみるのもいいかもしれません。

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